12年のサラリーマン生活から飛び出した社長のブログ

株式会社エフォートサイエンスの社長、村上のブログです。本ブログは私的なものです。

起業とは?~"独りよがり"の起業にならないための捉え方~

~実は起こす事ではなく起きる事?~

 

起業とは、事業を起こす事だと思っていました。

しかし、そうではないかもしれないことに気づいた気がします。

 

起こす事と考えると、プロダクトアウトになりがちで、起きる事を想像し、その中心の役割を担うように考えるべきだと思うようになりました。それを表現すると「起きる事」です。

 

でも、起きる事は、その役割を担う者が現れなければ起きなくなる。その意味で起こす事になると思うのですが、この観点を忘れない事でやるべき事が明確になり、同時に撤退ラインも失敗基準も明確になります。

 

起業家のような積極的思考の人からして、「起きる事」という表現は受動的で抵抗があるかもしれません。しかし、それぐらいでちょうどいいんだな、と。どう受動的に考えても自分の創意工夫を入れたくなるのだから。

 

ただ、実際小さなところで仕掛けはできて、自分の理想を少しずつ注入できる、それがフィーチャーされるとイノベーションを狙って起こしたように周りからは見える。そうやってiPhoneのようなプロダクトはできたのではないかと思います。

 

起きる事に向き合うから、「人を変えよう」ではなく「人に気づいてもらおう」だけで十分である事がむしろ事業になり、だから共感できる人がいて助けてくれるのではないかな、と。例えばiPhoneもそうだった。「これいいでしょ?」という製品がとても良いと思ったから皆が買うようになった。決して人の趣味嗜好を変えたわけではない。

しかし、その細部に宿る機能のひとつひとつは明らかに人を変えた部分がある。

 

「人を変えよう」はあまりにも無謀なことで、それをがむしゃらにやるのでは、うまくいかないと思えた話。「変える」と「気づかせる」は大きな困難の隔たりがある。

 

まず、「気づかせて」「変える」という順番がとても重要だと。