12年のサラリーマン生活から飛び出した社長のブログ

株式会社エフォートサイエンスの社長、村上のブログです。本ブログは私的なものです。

スリルが楽しくなり、無謀なことを可能にするたった2つの短いフレーズ(関数)

これは、今の私が最も大事にしているフレーズです。
どれくらいかといえば、仮に自分の子供に他に何も教えられなくても、これだけ教えられればいいかな、という究極の一言ぐらいに思っています。

 

■いつからか信じるようになっていた1つ目のフレーズ

いつ頃からかは覚えていないですが、ある時から信じるようになっていた言葉です。起きていることが全て自分のためなんじゃないかと。これが1つ目のフレーズです。

 

「今、起きていることは、すべてあなたのために起きている」

 

もちろん、それでは説明つかないような悲しいことや苦しいことも世の中にはあると思います。例えば、身近な人が亡くなるということを、「自分のため」という表現をすると不謹慎ですし、もちろんそういう意味ではありません。

人生には悲しいことや苦しいことも当然あって、身近な人が亡くなること一つとっても、色々考える機会になるし、人の存在やそのありがたさを感じ、その他にいる大切な人たちを大事にしようと思えるきっかけになると思うのです。

そういう風に、起きた物事全てを深く捉え、その影響力を俯瞰してみることで、いろんなことを乗り越えられる、という関数みたいなものがあるのではないかと。これを、すごく端折った表現でいうと「自分のためと考えること」と考えるようになりました。
そう考えていないと、その時に感じるべきこと、考えるべきこと、経験すべきことを漏らしてしまうような気がするのです。

どんな辛いことでも過去に起きたことは変えられないし、この先起きることも避けられないこともあるでしょう。


しかし、我々はその中で生きています。そこに嘆くより、そこで何をするか、どう頑張るか、だと思うのです。世の偉人と呼ばれる人たちは、共通してこのフレーズを関数(※)的に使っているように思えるのです。この関数は、そういう意味ではオープンソース化までしています。いろんな偉人や成功事例が、この関数を補強し、補足し、説明しているように思えるのです。

 「それは自分のために起きたことなんだ」と考えると、すべてがポジティブシンキングになります。ものすごく楽になります。他責にするという近代的人類の愚かな発想トレンドに距離を置けます。場合によっては、人のせいばかりにしているのではなく、自分が迷惑をかけたことに気づき、謝りにいくこともできるようになります。

 

この関数を通すと、

今、楽しいことがある人は、あなたのために起きています、存分に楽しむことがあなたの使命であると考えられます。

今、つらいことがある人、それもあなたのために起きています。何に気づけるか、その中で何ができるかを考えてみましょう。ちっぽけな自分を想像して、嘲笑してみるのもいいでしょう。「つらい」という経験を全うしてください。

という風にインプットが何であれ、ポジティブな戻り値が返ってきます。

 

この関数で説明すると、このようなことも言えます。
後悔は「後で悔やむこと」ではなく「悔やんだ後ですること」と考えましょう。つまり、後悔の念に逆らわず、「反省」という流れに置き換えるのです。

失敗した、ということを考えて恥ずかしくなったとき、もっと失敗している人にまだその数で負けていて中途半端な自分にも気づくこともできます。もっと失敗してみるのはどうでしょうか。と神様が思ったら、そういう風になるでしょう。

また、一見、自分には関係ないと思って流してしまう物事、例えば、会社で〇〇さんがこういうすごく残念な理由で辞めたらしい、ということがあった時、この関数を通すと、なぜ、自分の周りでそういうことが起きたのか、自分にできることは何があって、どう自分の成長につなげられるのか、と。

 

私は、この「すべては自分のために起きている」ということに気づいたとき、多くの恐れていたものから解放され、多くの他責逃れから意識を戻せるようになった気がしています。

 

■セットで使える、2つ目のフレーズ

しかし、最も辛いことに直面している瞬間は、どうしても否定したくなりますし、そう捉えられない瞬間になります。だからこそ、辛い事なのですから。

 

そういう時に、2枚目のカードがあります。上の言葉と表裏一体で、自分の信念の1つになっている言葉です。

それは、「どんな試練も、乗り越えられない人には与えられない」という言葉。

こちらは、1つ目と比べるとあまりオープンソース化されていないように感じます。捉え方によると、上から目線で選民思想のような冷たいニュアンスも捉えられるからでしょうか。一人称を表現するときに使いにくいフレーズだからと思っています。

 

しかし、これは、特に辛い事に直面して気持ちが底を打っている瞬間はすごく効果的です。辛い事が起きると「なぜ自分だけこんな思いをしなければならないのか」と感じると思うんです。周りの人皆が辛い事ならば、それはなんともない事になるので、当然です。私も本で読んだだけですが、アドラー心理学というものがあってその考え方では「人間の悩みは全て対人関係の悩みである」と言われているそうです。つまり、人と比較して差を見つけることによって、悩みが生まれるからです。

 

そういうこともあってか、気持ちが底の時に、先の「試練は乗り越えられない人には与えられない」という、ちょっと強めの関数が、状況の符号をマイナスからプラスに変えてくれます。対人関係で生じる差については否定せず、符号を変えるのです。例えば、「他の人にない、成長のチャンスが目の前にあるという事か」といったような。

 

私自身は、この2つのフレーズ(関数)を信じれるようになったから、もしかしたら今の独立という選択肢が選べるようになったのかもしれないと思っています。

 

※関数という表現は、数学好きの人かExcel使い手かエンジニアでない人には馴染みのないものかもしれません。ただ、私の中では、物事を応用するとき、様々なことから共通事項を見つけ、変動するものをパラメータ化することで、どんなことにでも対応できるということを的確に表す表現でこれ以上、短くて的確に表せる言葉が見つからなかったので、関数という表現にしています。わざとそういう表現にして遊んでいる意味合いもなくはないですが、この表現は自分の中で結構意味があると思っています。